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ソーラーシェアリング

ソーラーシェアリングとは「農地でも発電事業が行える」新しい農地活用法です。具体的には、地上から3mほどの位置に藤棚の様に架台を立て、最適な太陽光が農作物にあたるよう太陽光パネルを間隔をあけながら設置します。この方法であれば、農地で農作物を成育しながら発電事業が行う事が可能になります。
太陽光を発電と農作物の両方で共有することから、「ソーラーシェアリング」という言葉が広がりました。農林水産省では、このような発電設備を「営農型発電設備」と呼んでいます。
農林水産省は、これまで農地への太陽光発電設備等の
設置は、支柱の基礎部分が農地転用にあたるとして認
めていませんでしたが、農地における農業の適切な継
続を前提として2013年3月に「支柱を立てて営農を継
続する太陽光発電設備等についての農地転用許可制度
上の取扱いについて」を公表し、条件を満たせば「一
時転用」ができるようになりました。農業の後継者不
足、農業従事者の高齢化、TPPへの参加など、諸問題
を解消する新しい取り組みとして、ソーラーシェアリ
ングが注目されています。
農地で農作物を成育しながら、発電事業を可能にするのがソーラーシェアリングの前提となりますので、成育を妨げるような甚大な影響を及ぼす事はありません。
作物の光合成には「光飽和点」というのがあり、光量が一定量を超すとそれ以上光合成が進まなくなると言われております。この光飽和点を応用し考案された技術がソー
ラーシェアリングです。作物の種類によって光飽和点は異なり
ますが、太陽光パネルの間隔を調整し農作物の成長に適した光
量を与えさえすれば問題なく農作物は育ちます。

また、太陽光パネルで不要な太陽光(熱)を遮り、灌漑用水の
節約や地温の適温化に努めたり、架台に防虫ネットを取り付け
防除対策としても活用する事も可能です。
農業で得られる収入は低く、農業と会社勤めの両方を行わなければ生計が立てれない兼業農家や、政府からの補助金や年金に頼らなければ、農業自体が続けられないという深刻な農業危機が叫ばれております。
ソーラーシェアリングはこのような深刻な状況を解消し、さらに農家の収入を大きく増やせる可能性が十分にあります。
例えば出力100wの太陽光パネルを500枚(計50kw)を導入した場合、年間予測発電量は約5万5000kWh
となりますので、平成26年度の売電価格34.56円で計算すると、
年間190万円ほどの売電収入となります。また売電価格は20年
間固定価格となりますので、累計すると20年で3800万円の収
入をほぼ確実に得る事が出来ます。

農業経営は転機を迎えています。ソーラーシェアリングは非常
に費用対効果が高く、農業を続けながら太陽光発電による副収
入が可能になるという、これまでに無かった画期的な仕組みで
す。
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